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公開日:2025.12.25
企業法務【起業家必見】レイターステージのスタートアップに求められる法務対応
弁護士法人PROの弁護士 柏木太郎です。
スタートアップは、革新的なビジネスモデルや技術を武器に成長を目指す企業であり、その立上げや成長の過程で多種多様な法的課題に直面します。
法務対応は、単なるリスク回避にとどまらず、事業の成長や競争力強化の基盤となる重要な経営機能です。
本記事では、上場を見据えるステップにあるレイターステージのスタートアップに求められる法務対応はどのようなものなのか、弁護士の関与についても触れながら解説します。
スタートアップ全般に求められる法務対応の総論はこちら
1.スタートアップの成長段階
スタートアップの成長段階は、5段階に区分けされます。
今回は、④レイターステージに求められる法務対応をメインに解説します。
レイターステージとは、 成長拡大フェーズを経て、上場を見据える段階を指します。
上場審査や資金調達の際の投資家による審査など、外部の第三者から厳しく審査される機会が増えてきますから、これらに通過できるような高度のコンプライアンスやガバナンスが求められます。
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2.レイターステージに求められる法務
(1)コンプライアンス・規制対応
レイターステージでは、世間やステークホルダーから見られる機会が増えますから、これまで以上に厳格なコンプライアンスが求められます。
特に、業法上の許認可・届出や行為規範の遵守状況といったビジネスの根幹を為す領域は入念に確認しましょう。
新規性の高いビジネスモデルの場合、規制当局との調整や法律意見書の取得が求められることもあります。
是正が必要な部分や規制当局から意見を受けた場合は真摯に改善に取り組む必要があります。
また、労務コンプライアンス(労働時間管理・未払賃金等)、個人情報保護法、景品表示法、特定商取引法などの遵守も事業運営に直結するため重要です。
これらの違反は、行政指導や課徴金といったリスクだけでなく、自社のブランドやレピュテーションに深刻な影響を与えます。
上場やM&Aのためというだけでなく、自社の信頼性確保や持続的成長のためにも、コンプライアンス・規制対応は極めて重要です。
(2)ガバナンス体制・内部統制の整備
取締役会設置、独立社外取締役の登用など、
監督と執行が分離されたボードガバナンス体制の構築が求められます。
上場を見据えた場合、業績管理、内部統制、反社会的勢力の排除など、幅広くガバナンスや内部統制を整備しなければなりません。
多様な投資家が参入し資本構成が複雑化するため、Exit戦略や事業計画・資本構成のロードマップに沿った最適なガバナンスを検討し実行します。
上場審査ではガバナンスや内部統制が実際に適切に機能しているかどうかが重視されますから、形を整えるだけで満足しないよう注意しましょう。
(3)ファイナンス・投資家対応
レイター期ではIPOやM&Aを見据えた
資金調達の機会が多くなります。
投資家の多様化に伴い、株主構成の安定性や投資家からのサポート内容を検討し、エクイティストーリーの構築や適正価値での資金調達が重要です。
ファイナンスに詳しい人材の確保や、VC・事業会社・クロスオーバー投資家等との関係構築も必要になるでしょう。
資金調達やM&Aの規模感が大きくなりますから、それだけDDも厳格になる傾向があります。
厳しい審査に耐えられるよう、自社のリスクや課題を洗い出し、継続して対応・改善していかなければなりません。
3.弁護士の関与
スタートアップの支援に精通した弁護士であれば、 レイターステージにあるスタートアップに求められる複雑かつ専門的な法務対応に対応できます。
コンプライアンスやCSR(企業の社会的責任)の意識が高まっている昨今、スタートアップにとって弁護士を自社に関与させることは必須といっても過言ではありません。
実際、令和7年に法務省が実施したスタートアップに対するアンケート調査によれば、過去に弁護士を利用したことがあると回答したスタートアップは90%を超えており、スタートアップにおける法務の重要性や弁護士の必要性の認識が高まっているという結果が出ています。
4.まとめ
スタートアップにおける法務対応は、単なるリスク回避にとどまらず、 事業の成長・競争力強化・イノベーション推進の基盤となる経営機能です。
予防法務・戦略法務・経営法務の三本柱を意識し、ガバナンス・コンプライアンス体制の整備を進めることが、持続的な成長と企業価値向上の鍵となります。
当事務所はスタートアップの支援に積極的に取り組んでいます。
大企業への対応とは異なり、法的観点のみならず経営者のマインドを理解・共感したサポートを行い、早いレスポンスでビジネスのスピード感を損なわせずに対応しています。
弁護士の活用を検討しているスタートアップの皆様は、ぜひ当事務所へお気軽にご連絡ください。
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