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弁護士コラム
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公開日:2024.9.13
企業法務【はじめてのМ&A】シナジーの具体的な内容|売上シナジー
弁護士法人PROの柏木太郎です。
М&Aは、企業を成長させるための有効な手段であるのみならず、ここ最近では中小企業や個人事業主の間で行われることも多いです。
M&Aの最大の目的はシナジーを得ることにありますが、ひとくちに「シナジー」といってもその内容には様々なパターンがあります。
M&Aを成功させるためには、自社が目指すシナジーを具体的に想定しなければなりません。
今回は、
はじめてМ&Aを行う企業向け(主に買手向け)に、シナジーのうち売上シナジーの具体的内容をご紹介します。
М&Aでお悩みであれば、弊所へお気軽にご相談ください。
1.シナジーとは
シナジーとは、2つ以上の事業体が合併や株式譲渡(M&A)により統合することで、個々で営業するよりも大きな成果や利益を生み出すことをいいます。
M&Aの最大の目的はシナジーを得ることにあります。
シナジーには、大きく分けて売上シナジーとコストシナジーがあります。
自社が進めるM&Aがどのシナジーを目指すのか、明確に意識しておく必要があります。
今回は売上シナジーの具体的内容をご紹介します。
“M&Aで売上を増加させる”といった曖昧な目的ではなく、具体的な売上シナジーを見据えることができれば、M&Aを成功させられるでしょう。
2.売上シナジー
(1)クロスセル(追加販売・併売)
自社の既存顧客への提案に際し、
M&Aにより取得した新たな商品・サービスを提案することで、既存顧客からの追加での売上を獲得することです。
自社の既存顧客とM&Aの相手方の既存顧客とのニーズに類似性がある場合に有効です。
ニーズに合致するものであれば既存顧客からの売上増加が実現できますが、闇雲に提案して既存顧客の信用を失っては元も子もありませんから、クロスセルを行おうとする新しい商品・サービスが既存顧客のニーズに合致しそうかを検討する必要があります。
M&A当事者同士が互いの商品・サービスへの相互理解を深めることでクロスセルの効果を高められます。
(2)販売チャネルの拡大
既存顧客層が異なる場合や営業エリアが地理的に異なる場合に、M&Aに取得した新たな客層・エリアに販路を拡大することです。
少ない営業リソースで、これまで接点のなかった客層・エリアにアプローチできるようになります。
買手側の子会社を通じて売手側の製品の海外展開に成功した事例もあります。
新たな客層・エリアに進出することになりますから、より慎重に顧客のニーズを把握する必要があります。
顧客が消費者である場合は、個人情報保護法に違反しないよう留意しましょう。
(3)付加価値の高度化
M&Aで取得した商品・サービスやそれに用いられる技術・人員を活用して自社の既存商品・既存サービスの提案力や訴求力といった付加価値をレベルアップさせることです。
これにより収益力の強化が見込めます。
M&Aの当事者間の商品・サービスに関連性や補完性が強い場合に特に有効です。
商品・サービスを組み合わせて付加価値を高めることを目指すので、商品・サービスや顧客のニーズに対する深い理解が求められます。
付加価値を高めた商品・サービスでいかに顧客のニーズを満たし売上を増加させるかの営業手法も検討する必要があります。
(4)新商品・新サービスの開発
これまで取り扱っていなかった商品・サービスや技術・人員をM&Aで取得し、新しい商品や新しいサービスを開発することです。
既存顧客の潜在的ニーズや新規顧客のニーズにリーチできる商品・サービスを開発できれば、従来とは異なる収益構造を生み出せるので、売上の大きな増加が見込めます。
もっとも、新しい商品・新しいサービスを新たに企画・開発していくことになりますので、それを許すだけのマンパワー、資金、時間といった経営資源が求められます。
良い商品やサービスを開発できてもそれに対する需要が無ければ売上があがりませんから、市場において一定以上の需要規模が見込めることも前提になります。
3.まとめ
今回は、はじめてМ&Aを行う企業向けに、М&Aでのシナジーの概要と、その中でも売上シナジーにスポットを当ててご紹介しました。
買い手側も売り手側も、М&Aを成功させるためには入念な準備が必要です。
特に、シナジーはM&Aの最大の目的とされることが多いですから、自社がどのようなシナジーを目指すのか明確に定めることが肝要です。
М&Aに不安を感じている場合は、お気軽に弊所へご相談ください。
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